まず基本はそのまま片足でスクワットをやるわけですが、注意点を3つ。
@極力腰を立てて、背中が丸まらないようにやる。
A極力最後まで膝を曲げる。その時、かかとを浮かせないと腰が丸まってしまうので、かかとを浮かせ、足の指、特に親指と小指に力を入れて体重を支えるようにする。
B高校生以下は特に無理の無いようにやれる範囲でやる。
以上3つのことを気を付けてやります。
この基本の片足スクワットで得られることは
@右足と左足の筋力の左右差
A最低限の下半身の筋力があるかないか
の2つになります。
基本を抑えた上で応用を行います。
応用は基本で行った結果と各スポーツ、ポジションによって変わります。
まず、左右差がはっきりとわかる場合は、上手く体重が支えられずフラフラする側の弱い脚をしばらく重点的に練習して左右差を埋めます。
フラフラして一番下まで行けないようなら、しっかりと下まで膝を曲げて下まで行けるように練習する。
陸上、野球については書いてきましたが、サッカーやバスケット等の走るスポーツは陸上と同じで良いですが、キーパーやバスケット選手は、特にジャンプをしますので、ジャンプ力を高めるようしっかりとイメージを持ってやります。
サッカー、バスケット、バレーボールは、どの態勢でもジャンプすることが求められますから、片足スクワットの態勢から片足でジャンプするイメージをして、ジャンプ力を高めます。
案外、決まったパターンでのジャンプ練習しかしていない選手もいますが、実践では様々な状態でのジャンプをしますから、そういった練習が必要になります。
注意点は、常に上半身主導にならないこと。あくまで下半身主導でやります。
外にもキリがなく応用できますが、まずは基本をしっかり抑えて基本練習をやり、その後に、それぞれ応用してイメージを持ってやります。
片足で自分の体重を支えるために必要な、足の指、足首、膝、股関節、体幹、これらの筋肉を連動させて使うようにするためにも、片足スクワットはかなり万能なトレーニング方法です。
筋トレ不要論でも書きましたが、あくまで人体は筋肉単体で動いているわけではなく、「歩く」、という動作1つでも、沢山の筋力が連動して動き、歩くという動作を可能にしていますから、しっかりと「筋肉の連動」を意識したトレーニングが必要になります。
後は皆さんが各々応用していけば良いと思います。
スポーツ障害、故障されたことがある選手は、まずはより一層基本をしっかりとやれる範囲でやって下さい。
左右差を埋めることと足の指をしっかり使うこと。1〜3回ずつゆっくり左右均等にこの片足スクワットができる状態を維持できていれば、基本的に故障はしません。
あくまで左右差と足の指にしっかり重心を乗せてできるかできないかです。
以上、片足スクワットでした。
以下は補足として、こういった練習が、「練習の質を高める」ということです。片足スクワットをやるから質が高まったり効率的な練習になるのではなく、しっかりそのスポーツ、フォーム等を理解し、自分の弱点、欠点、改善点を理解し、イメージを持って改善練習をするから練習の質が高まります。
そうやって蓄えた努力の量こそ自信となり結果を生みます。
こうしてメンタルが鍛えられます。
この一連の流れを本能的に理解し、実践できた選手だけが一流になっていきます。
誰も体系化、形式化しないため曖昧になっていますが、いつも書く「練習量と練習の質を高めること」、この2つがあって始めて結果を生み、自信となり、メンタルが強化されます。
しっかりとこの順序と中身は理解しておきたいところです。
こういった理屈ではなく実際のやり方は、文章ではわかりにくいですが、ご了承下さい。